Japanese
English
症例報告
Lipoblastomaの1例
A case of lipoblastoma
川岸 尚子
1
,
伊藤 康裕
2
,
宮本 和俊
3
,
飯塚 一
2
Naoko KAWAGISHI
1
,
Yasuhiro ITO
2
,
Kazutoshi MIYAMOTO
3
,
Hajime IIZUKA
2
1小林病院皮膚科
2旭川医科大学皮膚科学教室
3旭川医科大学外科学第1教室
1Division of Dermatology, Kobayashi Hospital
2Department of Dermatology, Asahikawa Medical College
3First Department of Surgery, Asahikawa Medical College
キーワード:
lipoblastoma
,
liposarcoma
Keyword:
lipoblastoma
,
liposarcoma
pp.621-622
発行日 2001年7月1日
Published Date 2001/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903647
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- Abstract 文献概要
1歳10か月の女児.初診の3か月前に右頸部および鎖骨下部に皮下腫瘤があるのを近医で指摘された.初診時,右頸部および鎖骨下部にそれぞれ直径3cmの比較的境界明瞭な軟らかく触れる皮下腫瘤を触知した.CT所見では腫瘤は連続しており,境界明瞭だが大部分の脂肪のden—sityの中にやや不均一な部位が混在していた.Liposarcomaも否定できなかったため,術中迅速診断を行い,lipoblastomaと診断し,摘出術を行った.組織学的には線維性隔壁を持つ明瞭な分葉構造を示し,種々の成熟段階の脂肪芽細胞が認められた.巨細胞や核の異型性は認められなかった.また,間質にムチンの沈着のみられる部位も存在した.術中迅速診断が診断に有用だったと考えられた.
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