Japanese
English
原著
乳房外Paget病の剖検例
Two Autopsy Cases of Extramammary Paget's Disease
幸田 衞
1
,
籏持 淳
1
,
植木 宏明
1
Mamoru KOHDA
1
,
Atsushi HATAMOCHI
1
,
Hiroaki UEKI
1
1川崎医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Kawasaki Medical School
pp.617-622
発行日 1981年7月1日
Published Date 1981/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202455
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乳房外Paget病の2剖検例を報告した.
症例1,66歳男,9年前陰嚢に初発し,湿疹として治療される.初診時すでに腫瘤を形成し,真皮内浸潤,リンパ節転移が認められた.手術,放射線,5—FUにて治療するも度々再発し,2年後に全身衰弱,呼吸不全のため死亡した.転移は肺,胸膜,脊椎骨および肺門,大動脈周囲,気管周囲リンパ節に見られた.
症例2, 71歳男,4年前恥丘部に初発し,湿疹として治療される.初診時すでに腫瘤形成,真皮内浸潤,リンパ節転移が認められた.放射線療法を施行したが肝転移症状が進行し,4ヵ月後に肝不全,消化管出血にて死亡した,転移は肝,肺,脊椎骨および肺門,大動脈周囲,肝門リンパ節に認められた.乳房外Paget病の全身転移で死亡した報告例を文献的に考察し,早期発見,早期治療の必要性を強調した.
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