Japanese
English
原著
種々の臨床像を呈した多発性毛嚢嚢腫症の4例—電顕所見も含めて
Four Cases of Multiple Follicular Cysts with a Variety of Clinical Features and Electron Microscopical Observations
木村 俊次
1
,
生冨 公明
1
,
籏野 倫
1
Shunji KIMURA
1
,
Masaaki IKUTOMI
1
,
Hitoshi HATANO
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.715-720
発行日 1980年8月1日
Published Date 1980/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202274
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大型腫瘤を多発した46歳男例,一部の皮疹が連珠状配列を示した20歳男例,黄色調皮疹を主体とした18歳女および23歳男例の計4例について報告した.うち2例は電顕的にも観察した.また過去18年間の教室例12例について主に臨床的側面から検討を加えた.その結果,黄色調皮疹はいずれも浅在性であること,また電顕的に嚢腫壁は毛嚢漏斗部下半から皮脂導管,脂腺を含めて,生長期毛の外毛根鞘に至る部分の構造に類似していることが見出された.本邦における本症の電顕的観察は今回が初めてである.本症の成因として毛嚢奇形説を支持した.
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