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綜説
皮膚におけるリンパ細網系細胞の腫瘍性増殖(Malignant Lymphoma)について(Ⅰ)
Lymphoreticular Neoplasm (Malignant Lymphoma) of The Skin
山田 瑞穂
1
Mizuho YAMADA
1
1浜松医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine
pp.873-881
発行日 1979年10月1日
Published Date 1979/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202123
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非上皮性(間葉系)悪性腫瘍の大部分を占め,リンパ肉腫,細網肉腫と呼ばれていたものが,悪性リンパ腫(malignant lymphoma)と称されるようになったが,腫瘍個々の性格等に関してはなお議論も多く,いくつかの分類も次々に訂正されている.かつて細網細胞性とされていたもののほとんど大部分が,リンパ球性であると考えられるようになり,リンパ球についての免疫学的研究に伴い,その由来,分化程度,機能が論じられるようになっている.
新らしい免疫学的技術が開発され,免疫学の概念も更新されて行くので,この領域における現在の知見も,いずれ陳腐となり,改変されることであろう.筆者らの経験した症例は数も少なく,検索も不十分であるが,これを参考に,現時点におけるmalignant lymphoma,lymphoreticular cellproliferationをめぐる,いくつかの問題点をとりあげてみたい.
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