Japanese
English
原著
興味ある経過をたどつた尋常性天疱瘡の1例
A CASE OF PEMPHIGUS VULGARIS WITH UNUSUAL COURSE
木村 恭一
1
,
益田 俊樹
2
Kyoichi KIMURA
1
,
Toshiki MASUDA
2
1香川県立中央病院皮膚科
2岡山大学医学部皮膚科学教室
1Division of Dermatology, Kagawa Prefectural Central Hospital
2Department of Dermatology, School of Medicine, Okayama University
pp.63-67
発行日 1974年1月1日
Published Date 1974/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201258
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63歳,女子.発症以来2年余を経過しながら,病巣が口腔粘膜と頭頂部にのみ限局して見られ経過の良好な尋常性天疱瘡の症例を報告した.この様な皮疹が限局性の場合は,血中天疱瘡抗体が見られぬこと,また口腔粘膜疹の診断には生検を行うまでもなく細胞診(Tzanck test)が極めて有利な検査法であることを再確認した.患者は短期間ステロイド内服により,頭部の皮疹は消失したが,内服中止後は口腔びらんのみ再発を繰返しながら現在に至つている.
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