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特集 眼科検査法(1)
特集
コンタクトレンズ(角膜レンズ)装着の検査
Tests of corneal Contact Lens-fitting
高野 安雄
1
Yasuo Takano
1
1東京逓信病院眼科部
1Ophthalmologist-in-Chief, Tokyo Teishin Hospital
pp.1097-1100
発行日 1963年10月15日
Published Date 1963/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410202802
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コンタクトレンズ(以下コ・レと略記)の歴史を尋ねるには,150年も昔に溯らなければならないが,わが国でコ・レの装着が行なわれるようになつてから僅かに10年余を数えるに過ぎない。しかるにその普及発達のめざましさは,まことに目をみはらせるものがある。さる6月16日,東京郵政局講堂における第7回日本コ・レ学会の盛況ぶり,8大メーカーによる展示品の美事さは,コ・レに関する先進国アメリカに比し,いささかの遜色もないと信ずるに十分であつた。しかも米国との著しい相違として,彼の国においては眼科医にあらざるオプトメトリストがもつぱらコ・レを取扱うに反し,わが国においては純然たる医療行為として眼科医のみがコ・レを取扱うのが原則となつていることを思えば,この短時日にしてすでにわが国は,コ・レを海外に輸出する段階にあるばかりか,わが国においてコ・レの装着を強く希望する米人やその他の外国人の少なくない事実にてらして,この間の事情は,まことに宜なるかなと,首肯されるのである。
ひるがえつて,コ・レの普及発達のかくも速やかであつたあまり,コ・レ協会に正式加盟しないメーカーが,不完全な設備の下で粗悪なレンズを製作して世に流し,また一部のデパートや眼鏡商が,コ・レの医療行為であることを無視するかの如き不用意な装着や斡旋を行なつている現状をみることは,まことに遺憾のきわみである。
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