今月の臨床 男性不妊をどうする
AIHの工夫
1.乏精子症とAIH
詠田 由美
1
,
宮川 孝
1
,
瓦林 達比古
1
1福岡大学医学部産婦人科
pp.1172-1174
発行日 1997年11月10日
Published Date 1997/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409903082
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従来,AIH(配偶者間人工授精)は精液を直接子宮内に注入する方法がとられていたが,子宮内に注入できる精液量には限界があり,乏精子症ではできるかぎり多数の精子を卵周囲に到達させるというAIHの本来の目的を十分に達し得ない.したがって,受精能を有する運動性良好精子だけを精液中から取り出して確実にAIHを行うために,表1に示すような多数の精子調整法が報告されてきた.AIHの精子調整においては,運動性良好精子の回収とともに簡便性も必要とされる.そこで本稿では精子調整法について概説し,さらに,現在当科で施行しているきわめて簡便な単層パーコール(Percoll)変法の手技およびAIHの方法と成績を示す.
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