増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル
Ⅱ.婦人科編
症状・所見からみた疾患鑑別と病態把握
―入院患者の急変―発熱
三木 通保
1
,
藤原 潔
1
1天理よろづ相談所病院産婦人科
pp.50-56
発行日 2019年4月20日
Published Date 2019/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209649
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当直医へのコール
◉入院患者の発熱でコールされるときはさまざまだが,例えば以下のようなコールが想定される.
「術後の患者で帰室後は微熱だったが,徐々に上昇し,39℃台に上昇して来た.指示は解熱鎮痛薬投与で経過観察となっているが,それだけでよいか?」
「抗がん剤治療目的で入院中で,今回は単剤投与のみでもう終了している.明日退院予定だが,徐々に熱が上昇してきている」
「急性腹症で精査の結果,付属器腫瘍が見つかって,産婦人科に入院となった.痛み止めだけで対応するように指示が出ていたが,徐々に発熱も認め始めた」
◉コールの内容で特に注意すべき点は,以下の4点である.不十分であれば,実際にベッドサイドに行き,確認すべきである(「すぐに実施すべき処置」参照).
・バイタルサイン
・随伴症状の有無
・患者背景(入院理由)の把握
・発熱のタイミング
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