症例
子宮内発育遅延(IUGR)が先行した重症妊娠中毒症の1例
石井 宏
1
,
我妻 堯
1
,
松下 竹次
2
,
坂口 房子
2
Hiroshi Ishii
1
,
Takeji Matsushita
2
1国立病院医療センター産婦人科
2国立病院医療センター小児科
pp.309-312
発行日 1978年4月10日
Published Date 1978/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205818
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妊娠中毒症の本態はいまだ不明であるが,子癇を発症したり,高血圧などの後遺症を残すことによって,母体の生命を危険にさらすだけでなく,子宮内発育遅延(IUGR),未熟児,早産,子宮内胎児死亡,新生児仮死,などをおこして児の予後を不良にする点で,産科学上重要である。
通常,妊娠中毒症による未熟児やSFDの発症原因は,中毒症の症状が出現して,子宮胎盤血流量の低下,胎盤機能不全による子宮内発育遅延(IUGR)に由来するものと考えられている。
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