学会展望
産婦人科領域におけるメデイカルエレクトロニクスの今後—昭和39年(第3回)産婦人科ME研究会より
寿田 鳳輔
1
Hosuke Suda
1
1東京医科歯科大学医学部産婦人科学教室
pp.850-853
発行日 1964年11月10日
Published Date 1964/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203159
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
最近,MEという語が聞かれるようになつたが,MEとは,メディカル・エレクトロニクス,(Medical Electronics:ME,医学(医用)エレクトロニクス)の略称である。また,メディカル・エンジニャリング(Medical Engineering:ME,医用工学)の略とも解されている。一般的には,人体を含めた生体を対象としているので,MedicalElectronicsは, Bio-medical Electronicsとも呼ばれ,Biological Engineering (生体工学)あるいはBio-medical Engineering の中でも最も有効な手法として,活溌な動きをみせている。しかし,エレクトロニクスとかエンジニャリングという語は,現代生活ではあまりに一般的であつて,その生活の中にとけこんでいるために,かえつてその内容については不明瞭となつている。それは,エレクトロニクスが近代科学のあらゆる分野に欠くことのできない技術となつてきており,それが,各近代科学の根底に広い範囲にわたつて応用され滲透しており,その恩恵を受けない現代科学や現代社会生活はありえないような状況になつているからである。したがつて,現存するあるいはこれから企図されるいろいろの装置や機器はまずその産物であると考えられる。
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.