Japanese
English
異常分娩
人工妊娠中絶後に起つたいわゆるLower nephron nephrosisの1例
A case of so-called Lower Nephron Nephrosis occured after Artificial Interruption of Pregnancy
竹内 繁喜
1
,
名取 光博
1
,
柳田 昌彦
1
,
吉川 千寿郎
1
,
大川 昭二
1
Shigeki Takeuchi
1
1東京都立築地産院
pp.395-399
発行日 1959年5月10日
Published Date 1959/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201953
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I.緒言
産科領域における最も危険な合併症としては子癇,前置胎盤,胎盤早期剥離,子宮破裂等があげられる。これ等疾患は輸液,抗生物質その他薬剤,手術及び麻酔技術の進歩で次第に解決されつつある。然し広義のいわゆるショックについては近年数多くの研究発表に接し,徐々にその本態が解明されて来たとは言え,なおわれわれ臨床医家にとつては極めて不可解な問題であり,日常最も重視されねばならぬ。
最近われわれは妊娠5ヵ月の人工中絶に当り,電撃的経過で母体を死に至らしめたが,剖検所見からいわゆるLower nephron nephrosisと診断し得た症例を経験したので報告する。
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