今月の臨床 診療ガイドライン産科編2011改訂と追加のポイント
改訂・追加のポイント
9.妊娠中のHTLV-1抗体検査と説明
濱田 洋実
1
,
中村 佳子
1
,
岩城 真奈美
1
1筑波大学医学医療系産科婦人科学
pp.466-472
発行日 2012年5月10日
Published Date 2012/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409103054
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●「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2011」では,HTLV-1抗体検査施行の推奨レベルがA「強く勧められる」になるとともに,妊娠女性のHTLV-1感染に関する新しいClinical Question&Answerが追加された.
●HTLV-1抗体検査は,まずスクリーニング検査を行い,その陽性者に対して確認検査を行うという2段階の手順を踏む.
●スクリーニング検査には約0.5%の偽陽性があり,十分注意する必要がある.
●確認検査でも診断がつかず「判定保留」となる例が10~20%存在する.
●HTLV-1キャリア本人へのカウンセリングは特に慎重に行うようにする.
●キャリアの児の栄養法としては,(1)人工栄養,(2)3か月までの短期母乳栄養,(3)凍結母乳栄養の3つの方法を選択肢として呈示する.
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