診療の経験から
孤立性骨嚢腫(solitary bone cyst)の治療経験とわれわれの治療方針について
島 啓吾
1
,
後藤 守
1
Keigo SHIMA
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
pp.590-598
発行日 1968年7月25日
Published Date 1968/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903946
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いとぐち
過去,色々な病名でよばれてきた本疾患はその独立性さえはつきりしなかつたこともあるが,現在ではその呼称は必ずしも一定はしていないとはいえ,独立した単一の疾患であることには大方の異論のないところである.しかしながらその原因は勿論,本態についても諸家の見解は必ずしも一致を見ていないようである.従つてその治療法に関しても,なお色々な意見があるようである.
元来,治療方針はその疾患の本態をどう考えるかにより当然異なるわけであるが,現在われわれは本疾患を良性骨腫瘍の1つと考えており,その上に立つての治療法の問題をわれわれのこれまでの経験に基づいて少しく検討して見たいと思う.
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