Japanese
English
臨床経験
手指基節骨頸部骨折の治療経験―rotational supracondylar fractureの9症例
Treatment of the Fracture of the Neck of Proximal Phalanx of the Hand: Nine Cases of Rotational Supracondylar Fracture
小酒井 治
1
,
田名部 誠悦
1
,
山内 裕雄
2
,
楠瀬 浩一
2
Osamu Kosakai
1
1越谷市立病院整形外科
2順天堂大学医学部整形外科学教室
1Orthopedic Surgery, Koshigaya Municipal Hospital
キーワード:
手
,
hand
,
骨折
,
fracture
,
基節骨
,
proximal phalanx
Keyword:
手
,
hand
,
骨折
,
fracture
,
基節骨
,
proximal phalanx
pp.1081-1084
発行日 1991年9月25日
Published Date 1991/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900432
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抄録:手指基節骨頸部骨折のいわゆるrotational supracondylar fractureは,主に小児に見られる比較的稀な骨折とされ,その治療法についても論議の絶えないところである,今回,我々が経験した9症例について,若干の文献的考察を加え報告する.
症例;9症例の平均年齢は13.3歳であり,9症例中6症例は徒手整復を試み,アルフェンスシーネ或いは絆創膏による固定を行った.結果としてはROMも保たれ,ADL上特に支障は見られなかった.整復されずに放置された陳旧例や整復困難例など3症例は観血的療法を行ったが,PIP関節の拘縮等を残しているものも見られ,結果としては芳しくなかった.
結語;当骨折は原則として保存的療法で試みるべきであり,回旋(回転)転位にさえ注意すれば,良好な結果を得られるものと考えられる.
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