Japanese
English
誌上シンポジウム 四肢のしびれ感
四肢の難治性しびれに対するクロナゼパムの有効性
Effectiveness of Clonazepam for Intractable Numbness on Limbs
武者 芳朗
1
,
金子 卓男
1
,
重光 俊男
1
,
池谷 昌道
1
,
砂川 隆英
1
,
大谷 崇裕
1
,
中山 隆之
1
,
水谷 一裕
1
,
伊藤 圭介
1
Yoshiro Musha
1
,
Takao Kaneko
1
,
Toshio Shigemitsu
1
,
Masamichi Iketani
1
,
Takahide Sunakawa
1
,
Takahiro Otani
1
,
Taka-yuki Nakayama
1
,
Kazuhiro Mizutani
1
,
Keisuke Ito
1
1東邦大学医学部整形外科学第2講座
1Department of Second Orthopaedic Surgery, Toho University School of Medicine
キーワード:
しびれ
,
numbness
,
四肢
,
limbs
,
クロナゼパム
,
clonazepam
Keyword:
しびれ
,
numbness
,
四肢
,
limbs
,
クロナゼパム
,
clonazepam
pp.695-701
発行日 2010年8月25日
Published Date 2010/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101775
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一般的な薬物療法(NSAIDs,ビタミンB12)では効果が得られない,「主に脊椎疾患に関連した神経障害性」および「原因不明」の難治性四肢のしびれ44例に対するクロナゼパムの有効性を検証し,考察を加えた.内服開始後2カ月までに,下肢症状のみの4例が副作用(ふらつきまたは眠気)のため中止しており,有効性の評価は2カ月以上内服を続けた40例についてvisual analog scale(以下VAS)を用いて行った.2カ月後では3.2±2.5で投薬前7.0±1.9に比し有意に低値を示しており(p<0.001),有効と判定された.神経障害性はその他の原因不明例より効果が劣り,上肢の神経障害性には無効であった.両側性,神経麻痺,手術歴,冷感,睡眠障害などを伴うか否かで有効性を比較したが,いずれも差を認めなかった.副作用はふらつきと眠気であり,乗り物の運転は厳禁とし,特に高齢者の転倒には十分注意する.
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