Japanese
English
症例
特発性胆嚢管嚢腫の1例
A case of the idiopatic cystic dilatation of the cystic duct
吉野 信行
1
,
三井 源藏
1
,
蜂須賀 照明
1
,
市川 靖一
2
Nobuyuki YOSHINO
1
,
Genzo MITSUI
1
,
Teruaki HACHISUKA
1
,
Yasukazu ICHIKAWA
2
1東京医科歯科大学第1外科
2多野病院
1Department of the First Surgery, School of Medicine, Tokyo Medical and Dental University
2Tano Hospital
pp.455-459
発行日 1959年4月20日
Published Date 1959/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202384
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Ⅰ.緒言
特発性胆嚢管嚢腫は何等認むべき原因がなく胆嚢管に限局して発生した嚢腫を言い,特発性総胆管拡張症とは区別すべきものである.それにも拘らず,この両者が臨床的には解剖学的関係から誤診され易いのである.特発性総胆管嚢腫様拡張症は,1817年Toddが最初に報告し,次で1852年Douglasが精細に記載して以来内外の諸家により既に数百例報告されている.その成因については,四ツ柳,Gross,Atter and Obeid等により種々検討され,診断法も討論されている.しかし特発性胆嚢管嚢腫については,本邦に於てもまだ報告がみられないようであり,外国では僅かにPracyの報告例に接するのみである.最近著者等は幼児に本症を経験したのでここに報告する.
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