Japanese
English
総説
脳動脈瘤の治療―開頭クリッピング術かコイル塞栓術か
Treatment of Cerebral Aneurysm:Neurosurgical Clipping versus Endovascular Coiling
園部 眞
1
,
中居 康展
1
Makoto Sonobe
1
,
Yasunori Nakai
1
1独立行政法人国立病院機構水戸医療センター脳神経外科
1Department of Neurosurgery, National Hospital Organization, Mito Medical Center
キーワード:
cerebral aneurysm
,
clipping
,
coiling
,
International Subarachnoid Aneurysm Trial(ISAT)
Keyword:
cerebral aneurysm
,
clipping
,
coiling
,
International Subarachnoid Aneurysm Trial(ISAT)
pp.670-677
発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406100320
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はじめに
2002年10月にLancet誌で発表されたInternational Subarachnoid Aneurysm Trial(ISAT)Studyの結果は,脳動脈瘤治療に関係する人々に大きな衝撃を与えた16)。この研究では,破裂脳動脈瘤の治療として開頭クリッピング術・コイル塞栓術の両者ともに可能な症例ではコイル塞栓術のほうが治療予後は良好で,一定の条件下におけるコイル塞栓術の優位性が示されることになった。この結果はマスコミも含めて大きく取り上げられると同時に,従来までの脳動脈瘤の治療方針を再考させるものであった。本稿では脳動脈瘤の治療手段である開頭クリッピング術とコイル塞栓術について,その歴史的背景,現状と問題点,将来の展望について概説する。
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