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短報
難治性薬剤性パーキンソン症候群がL-threo-DOPS投与により改善した2症例
Two Cases with Refractory Drug-induced Parkinsonism Successfully Treated with L-threo-DOPS
宮本 正史
1
,
畑 典男
1
,
大村 慶子
2
Masafumi MIYAMOTO
1
,
Norio HATA
1
,
Keiko OHMURA
2
1諏訪湖畔病院精神科
2長野赤十字病院精神科
1Department of Psychiatry, Suwa-kohan Hospital
2Department of Psychiatry, Nagano Red Cross Hospital
キーワード:
L-threo-DOPS
,
Drug-induced Parkinsonism
,
Anorexia
Keyword:
L-threo-DOPS
,
Drug-induced Parkinsonism
,
Anorexia
pp.1273-1276
発行日 1994年12月15日
Published Date 1994/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903784
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L-threo-DOPS(DOPS)は非生理的物質であるが生体内で天然型(-)ノルエピネフリンに変換される。このためノルエピネフリン欠乏状態の補充薬としての可能性が検討され5),すでに血圧上昇作用のほか,家族性アミロイドポリニューロパチーにおける自律神経障害およびパーキンソン病の特にすくみ足などの症状に対する効果が報告されている。また最近では,川田ら2)がパーキンソン病による皮膚寄生虫妄想に対してDOPSが効果的であった症例を,河田ら3)が吃音(initiation)に対するDOPSの有効例を報告している。今回,我々は難治性薬剤性パーキンソン症候群がDOPS投与により改善した2症例を経験したので若干の考察を加えて報告する。
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