Japanese
English
研究と報告
精神分裂病様ついでSMON様症状を呈したSheehan症候群の1例—とくにMexaform投与と発症との関連について
An Autopsy Case of Sheehan Syndrome, Presenting Schizophrenia-like and SMON-like Symptomes : with Special Consideration on Mexaform Medication and Symptome Manifestation
小宅 洋
1
,
長谷川 渙
2
,
前田 利男
2
Yo Oyake
1
,
Akira Hasegawa
2
,
Toshio Maeda
2
1新潟大学脳研究所神経病理学部門
2新潟精神病院
1Dept. of Neuropathology, Brain Research Institute, Niigata Univ.
2Niigata Mental Hospital
pp.721-727
発行日 1971年7月15日
Published Date 1971/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201778
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I.序言
各種の内分泌疾患で精神症状を呈するものは多いが,Sheehan症候群もヒステリー,精神病,脳炎などと診断されることが多い。また腫瘍などによる以外は,その生存中の診断もかなり困難なようである。
著者らは,たまたま精神分裂病の疑いで入院加療中にMexaform投与後いわゆるSMON様症状を発現し,副腎皮質ホルモンなどを投与したところ,精神分裂病様症状が劇的に消失したが,剖検によってSheehan症候群であった1例を経験した。ここにその1例を報告し,同時に最近問題となっているQuinoformとSMON様症状発症との関連について,若干の考察をおこないたい。
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