雑誌文献を検索します。書籍を検索する際には「書籍検索」を選択してください。

Seishin Igaku Volume 47, Issue 7 （July 2005）

精神医学 47巻7号（2005年7月発行）

研究と報告

過量服薬を行う女性自傷者の臨床的特徴―リスク予測に向けての自記式質問票による予備的調査松本俊彦 ¹ , 山口亜希子 ² , 阿瀬川孝治 ³ , 越晴香 ³ , 持田恵美 ³ , 小西郁 ³ , 伊丹昭 ³ , 平安良雄 ⁴ Toshihiko MATSUMOTO ¹ , Akiko YAMAGUCHI ² , Takaharu AZEKAWA ³ , Haruka KOSHI ³ , Megumi MOCHIDA ³ , Kaoru KONISHI ³ , Akira ITAMI ³ , Yoshio HIRAYASU ⁴ ¹国立精神・神経センター精神保健研究所司法精神医学研究部 ²関東学院大学カウンセリング・センター ³汐入メンタルクリニック ⁴横浜市立大学医学部精神医学教室 ¹Department of Forensic Psychiatry, National Institute of Mental Health, National Center of Neurology and Psychiatry, Kodaira, Japan ²Counseling Center, Kanto-gakuin University ³Shioiri Mental Clinic ⁴Department of Psychiatry, Yokohama City University School of Medicine キーワード： Self-mutilation , Overdosing , Parasuicide , Risk assessment , Female Keyword: Self-mutilation , Overdosing , Parasuicide , Risk assessment , Female pp.735-743

発行日 2005年7月15日 Published Date 2005/7/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100842

PDF(494KB)

有料閲覧

文献概要
1ページ目
サイト内被引用

抄録

　女性自傷患者81例を対象として，自記式質問票による向精神薬の過量服薬に関する調査を行った。過量服薬経験の有無，および，過量服薬による医療機関での解毒治療経験の有無に関して比較を行い，さらに，有意差の得られた項目を独立変数に，過量服薬の経験および解毒治療の経験を従属変数として，ロジスティック回帰分析を行った。その結果，過量服薬経験では，Bulimia Investigatory Test of Edinburgh(BITE)の得点(p＝0.006；オッズ比，1.10，［1.03～1.17］)，解毒治療経験では，BITE得点25点以上(p＝0.005；オッズ比，4.87，［1.60～14.86］)が関係する要因として抽出された。自傷者における様々な程度の過量服薬には，BITE得点で示される過食傾向が密接に関係していることが示唆された。