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編集後記
小越 和栄
pp.124
発行日 1995年1月25日
Published Date 1995/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105303
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胃癌,特に早期胃癌の記述は診断学の進歩につれて次第に多様性を帯び,従来の記述方法ではその診断を正確に,しかも客観的に伝えられない不都合が生じる.1993年6月に改定された「胃癌取扱い規約」(改訂第12版)では画像診断,手術肉眼診断,更に総合診断と区別され,それぞれの診断過程がわかることに主眼が置かれている.また,従来早期類似進行癌として一括されていたものが整理されている.本号ではこの胃癌の新肉眼分類の目的と経緯,更にその臨床での使用方法などを中心に特集を行った.
新肉眼分類の大きな特徴の1つは,例えば本号にも詳細な説明のある0'(Ⅱc)T2の内視鏡診断は以前Ilc類似進行癌または5型胃癌と呼ばれていたもので,それは手術肉眼所見でも内視鏡所見でも同じ表現であったものが,1つの記号で検査手段も含めて表現されていることである.この記述方法は画像ファイリングとネットワーク時代に適したデータベース作成に必要な記述方法でもある.
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