今月の主題 Evidenceに基づいた内科疾患の予防
脳神経系疾患の予防方法
未破裂脳動脈瘤の予防手術の可否
大生 定義
1
1横浜市立市民病院神経内科
pp.2020-2023
発行日 1999年12月10日
Published Date 1999/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906607
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●くも膜下出血は,いったん発症すると高い死亡率,重い後遺症をきたす.画像診断の発達で,無症状の時期にその原因の多くを占める脳動脈瘤が発見されることが日常的になった.
●予防的な手術については,患者の動脈瘤の状況(大きさ・形・部位など),患者の動脈瘤以外の状況(年齢・合併症など),一般的な動脈瘤の自然史(年間破裂率),手術のリスク(医師の技量・病院の設備・スタッフを含めた診療レベルなど),患者の選好(死・後遺症についての価値づけ,手術・経過観察についてのリスクの捉えかた)などが考えるべき因子となろう.
●本稿では臨床決断分析の手法を紹介する.どの手法をとるにしても,文献で報告されているデータが眼前の患者に適用できるかをよく考えることが大切である.
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