今月の主題 抗生物質をどう使うか
抗生物質の正しい使い方
セフェム系抗生物質の正しい投与方法はどうあるべきか—第一世代セフェム
長井 苑子
1
,
木邑 道夫
2
,
泉 孝英
3
1京都大学胸部疾患研究所臨床免疫学・呼吸器内科
2京都大学医学部附属病院薬剤部
3京都大学医学部環境呼吸器病学・呼吸器内科
pp.33-35
発行日 1996年1月10日
Published Date 1996/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904889
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ポイント
●第一世代セフェム系,また抗生物質は,1960年代に汎用されたペニシリン系薬剤に対するブドウ球菌の耐性化,アナフィラキシー様反応のような副作用が問題となり,このような欠点を補うために開発された薬剤である.
●グラム陽性球菌とグラム陰性菌のうち,大腸菌,プロテウス・ミラビルスに有効な薬剤であるが,腸球菌,緑膿菌には無効である.
●副作用は少ないが,髄液への移行が不良という欠点がある.
●手術時の感染防止を中心に適応対象は今なお少なくない薬剤である.
●第二,第三世代に比較して1/3〜1/2の廉価である.
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