今月の主題 神経症候—リアルタイムの診療
臨床医がよく直面する神経症候とその対応
めまい
清水 夏繪
1
1帝京大学医学部附属市原病院・神経内科
pp.2184-2187
発行日 1992年12月10日
Published Date 1992/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901888
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
1)めまいはvertigo,dizziness,syncopeに分けられ,syncopeは心臓血管性が多い.
2)中枢性めまいの特徴は,①意識障害や神経症候がある,②注視眼振・垂直眼振・Bruns眼振がある,③老人・脳血管障害の危険因子がある,④持続時間の短い反復性めまいなど.
3)急性発症の頭痛・めまい・嘔吐は小脳出血を疑う.また脳幹梗塞では,末梢性めまいの所見で発症しても1週間以内に重篤な神経症状が出現することが多い.
4)診断のつかないときには頻回に経過観察する.
5)眼振・足踏み検査・つぎ足歩行は経過観察に役立つ.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.