増刊号 内科医のための臨床問題集
症例問題
代謝—Question62〜68
五島 大祐
1
,
赤司 朋之
2
,
竹内 靖博
3
,
藤原 和哉
4
,
喜瀬 高庸
5
1九州中央病院糖尿病・内分泌内科
2嶋田病院糖尿病内科
3虎の門病院内分泌センター
4新潟大学大学院医歯学総合研究科内分泌・代謝内科
5那覇市立病院腎臓・リウマチ科
pp.145-160
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229501
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Question62 71歳女性.主訴「複視」
現病歴 10年以上の病歴の2型糖尿病で,近医で経口血糖降下薬(メトホルミン2,000mg/日,テネリグリプチン20mg/日)およびインスリン(インスリンアスパルト各食直前4単位,インスリングラルギン眠前6単位)を処方されていたが,血糖コントロールは目標未達成が続いていた.来院4日前,起床時に複視を自覚したため近医を受診し,脳神経外科に紹介され頭部MRIを撮像されたが動脈瘤,脳血管障害の所見はなく,当院眼科を紹介受診した.血糖コントロール目標未達成であったため,当科紹介受診となった.
身体所見 身長154cm,体重62.9kg.脈拍86/分.血圧146/84mmHg.右眼瞼下垂,右方視による複視(右眼内転障害)を認めた.舌偏位,顔面神経麻痺,構音障害は認めず,Barré徴候,finger-nose試験に異常を認めなかった.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.