特集 抗菌薬の使い方—敵はコロナだけにあらず! 今こそ基本に立ち返る
抗菌薬サイドから考える抗菌薬の使い方
アゾール系,キャンディン系,ポリエンマクロライド系
酒匂 崇史
1
,
木村 宗芳
1
1虎の門病院臨床感染症科
キーワード:
抗真菌スペクトラム
,
薬剤相互作用
,
組織移行性
,
血中濃度
,
有害事象
Keyword:
抗真菌スペクトラム
,
薬剤相互作用
,
組織移行性
,
血中濃度
,
有害事象
pp.1052-1056
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228303
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Point
◎真菌感染症の治療薬選択は,抗真菌スペクトラムのみならず感染臓器への移行性や耐性獲得率などを勘案して決定する.
◎アゾール系薬は原因菌種やその薬剤感受性,ほかに使用中の薬剤との相互作用に注意すれば,点滴に加えて内服薬も充実しており強力な治療選択肢となる.
◎キャンディン系薬は比較的有害事象が少なく,眼病変を有しない侵襲性カンジダ症の経験的治療の第一選択薬である.
◎ポリエンマクロライド系薬は幅広い抗真菌スペクトラムを有し,特にクリプトコックス症やムーコル症では重要な治療薬である.本邦の臨床現場では主に有害事象を軽減したリポソーム製剤が使用される.
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