今月の主題 糖尿病治療薬2012―皆が知りたい新しい治療A to Z
変化する抗糖尿病薬内服治療
DPP-4阻害薬による膵ラ氏島制御
山田 祐一郎
1
1秋田大学大学院医学系研究科内分泌・代謝・老年内科学
pp.770-772
発行日 2012年5月10日
Published Date 2012/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105929
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
★DPP 4阻害薬の投与により,GLP-1ならびにGIPのシグナルが活性化される.
★GLP-1やGIPは,いずれも膵β細胞に作用し,血糖値に依存してインスリン分泌促進を増幅するため,低血糖をきたしにくく,食後の高血糖を抑制する.
★SU薬投与時には,インクレチン薬を投与すると,低血糖でもインスリン分泌促進で低血糖をきたす可能性がある.
★GIPは膵α細胞に直接作用しグルカゴン分泌を促進するが,GLP-1は膵βやδ細胞からのインスリンやソマトスタチン分泌促進を介してグルカゴン分泌を抑制する.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.