今月の主題 神経内科エマージェンシー―日常臨床でどこまで対応できるか
扉
濱田 潤一
1
1北里大学医学部神経内科学
pp.555
発行日 2012年4月10日
Published Date 2012/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105874
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神経症状は日常診療で遭遇することが多いにもかかわらず,専門性が高いという先入観のため,みすみす貴重な最初の数時間を無駄に費やすことがある.また,患者の主訴や一目見た印象で,「これは?」と神経系の異変を想定する場合も多く経験されるところである.そこで,今回は専門・非専門を問わず,これらの患者に「どのように,どこまで適切で迅速な対応ができるか」をテーマとして特集を企画した.
本特集では,まず最初に神経救急とは,どのような状態と,どのような疾患が対象となるかについて,内科と救急医学の立場からお示しいただいた.次に「これらの症状に遭遇したときに何を考えるか―診断へのアプローチ」の章では,どのような症状あるいは症候をみたら,診断に向けて何をどこまで行い,最初の判断が可能となるかについて述べている.すなわち,よく遭遇する症状で来院した患者に対して,どのような疾患を念頭においてアプローチを行うかについて,重要度・緊急度が高い疾患を中心に具体的に記載をお願いした.急性に発症した症状であることを前提に,一目で理解しやすく記載されており,特に神経内科が非専門の臨床の先生あるいは研修医が患者と遭遇したときに役立つことと思う.
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