連載 研修おたく海を渡る・33
カンファのお作法
白井 敬祐
pp.1717
発行日 2008年9月10日
Published Date 2008/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103530
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研修生活を振り返りながら,どうすれば魅力的なカンファレンス(以下,カンファ)になるか,「カンファのお作法」について考えてみたいと思います.
一つの症例を丁寧に扱うねちっこいカンファも必要ですが,いつもそれだと準備疲れしてしまいます.テンポよく「Bread and Butter」といわれる典型的な症例に触れるカンファも必要です.テンポがいいというのは,ただ症例をこなすのではありません.それぞれの症例について,診断に至るまでが大事なのか,治療経過が教育的なのか,その後のフォローアップが重要なのかを分析し,ポイントはしっかり議論して,それ以外のところはさらっと流すのです.「次の症例は,治療がポイントです」とプレゼンの最初にコメントすることで,聞く側も集中できます.診断までは一気につけてもいいのです.まだ年の初めはなかなかテンポよくといっても難しいかもしれませんが,慣れてくると,1時間で10例近く検討することができるようになってきます.
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