連載 聖路加Common Diseaseカンファレンス・8
あなたは関節痛を的確に診断できますか?
西崎 祐史
1
,
岡田 正人
1
1聖路加国際病院アレルギー・膠原病内科
pp.2151-2157
発行日 2007年11月10日
Published Date 2007/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103028
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関節痛 まずはここを押さえよう
①関節痛をみたら炎症性か,非炎症性かを区別する
・非炎症性:変形性関節症,整形外科的腰痛など⇒運動で悪化する,朝のこわばりがない
・炎症性:関節リウマチ,脊椎炎など⇒運動で改善する,朝のこわばりがある
②関節炎患者をみたら,以下の4つのカテゴリーに分類
→急性多関節炎,慢性多関節炎,急性単関節炎,慢性単関節炎
急性多関節炎の鑑別:以下の3つに分けて考えると,見逃しを防ぐことができる.
・細菌性:感染性心内膜炎,淋菌性関節炎など
・ウイルス性:ヒトパルボB19ウイルス感染,肝炎ウイルス感染,急性HIV感染,風疹など
・慢性多関節炎の初期:関節リウマチ,SLE(全身性エリテマトーデス),血管炎,成人Still病などの膠原病の初期像
急性単関節炎:臨床でよく遭遇するのは,結晶誘発性関節炎(痛風など)であるが,感染症と外傷の除外が必要である.
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