特集 若者にはびこる性感染症
文部科学省の取り組み
森光 敬子
1
1文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課
pp.318-320
発行日 2002年5月15日
Published Date 2002/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902723
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思春期における健康課題
近年,思春期にある児童生徒は様々な問題を抱えており,昨年まとめられた「健やか親子21」においても,その問題のいくつかが取り上げられています.これらの問題には,薬物乱用,性の逸脱行動,摂食障害をはじめ様々なものがあり,この中でも,特に性に関する問題については年々深刻化しています.十代の性交経験率の上昇や無防備な性交の増加を背景に,十代の人工妊娠中絶率の上昇,若年層の性感染症の増加など,緊急に対応していかなければならない課題が山積しています.
これらの問題は,学校だけの努力では十分に対応しきれないものであり,地域保健との連携が不可欠です.それぞれの特徴を生かし,協力して対応していかなければならない問題であると認識しています.今後,地域保健との協力関係を築くにあたって,まず,文部科学省において,これまで性教育についてどのような取り組みをしてきたかを説明し,その後,連携の可能性について述べさせていただきます.
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