海外事情 From Abroad
西アフリカ・ガーナにおけるブルーリ潰瘍の流行
福西 征子
1
,
Asiedu Kingsey
2
1国立療養所松丘保養園
2世界保健機関ブルーリ潰瘍部門
pp.549-553
発行日 2001年7月15日
Published Date 2001/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902553
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ブルーリ潰瘍とは,摂氏42度で抗酸菌培地に増殖するMycobacterium ulcerans1〜7)を病原菌とする慢性感染症である.結核,ハンセン病に次ぐ抗酸菌感染症といわれ,近年,西アフリカや中央アフリカ1〜4),およびオーストラリア5,6)などの国々,特に熱帯,亜熱帯の湿地帯で感染が蔓延している.
ブルーリ潰瘍は,1948年にオーストラリアのMacCallumによって,抗酸菌感染症として初めて報告された8).それ以前は1897年にSir Albert Cookが報告した「大きな皮膚の潰瘍」が,これに相当すると考えられている.
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