特集 歯科口腔保健の推進
歯科口腔保健の推進に関する「基本的事項」の取組状況と今後の課題
深井 穫博
1
1深井保健科学研究所
pp.6-13
発行日 2017年1月15日
Published Date 2017/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208583
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21世紀に入り,国民の口腔保健状態は著しく改善されてきた.2000年から2012年まで取り組まれた「健康日本21」における最終評価をみても,「歯の健康」に関する目標全13項目中,「目標値に達した」あるいは「改善傾向にあった」項目は12項目を占めた.この成果は,他の分野と比較しても改善度が高い.「健康日本21」全59項目(再掲を除く)の目標で,「目標に達した」項目は10項目に過ぎなかったが,その半数の5項目は「歯の健康」に関する目標であった.また,「目標に達していないが改善傾向にある」と評価された25項目中でも7項目を占めた1).
このような成果は,歯・口腔の健康を保持するための効果的な予防法があることと,疾患を抱える当事者として国民自らが取り組みやすい分野であることによる.
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