投稿・活動レポート
自宅近隣環境の再認知による歩行時間を増やす試み—プラステンの実践支援
久保田 晃生
1
,
岡本 尚己
2
,
印鑰 真人
2
1東海大学体育学部生涯スポーツ学科
2東海大学大学院体育学研究科
pp.791-794
発行日 2015年11月15日
Published Date 2015/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208306
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
緒言
2010年の健康日本21最終評価では,1日の歩数がベースライン値(1997年)より男女ともに約1,000歩減少し,国民の身体活動の低下が問題となっている.そこで,厚生労働省は,身体活動の増加支援のために,2013年3月に健康づくりのための身体活動基準2013(以下,身体活動基準)1)および,身体活動指針(以下,アクティブガイド)2)を公表した.また,アクティブガイドは,これまでの健康づくり運動に関する指針と比べ,身体活動促進の意識レベルを高めることを主として,発信する情報を最小限に抑え,毎日10分の身体活動を増やすことが強調されている(以下,プラステン).
しかし,意識レベルを身体活動の促進への行動レベルに導くには,何らかの別の支援が必要であると考えられる.実際,行動科学的手法を用いた身体活動を促進する行動レベルの変容を促すプログラムも数多く行われているが,プラステンに焦点を絞ったプログラムはほとんど認められない.そこで,筆者らは自宅近隣環境を再認知させ身体活動の増加を支援したプログラムを基に3,4),プラステンの行動として,歩行時間を10分間増加させるプログラムを実践したので報告する.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.