日本列島
「地域医療のあり方」の研究開発研修と岐阜県郡上郡の状況—岐阜
井口 恒男
1
1岐阜県地域保健課
pp.848
発行日 1982年12月15日
Published Date 1982/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206628
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国のシンクタンクである総合研究開発機構(NIRA=National Institute for Research Advancement)では昭和57年事業として,「地域医療のあり方」の研究開発研修を行っており,東京での第1回ワークショップ「地域医療の概念」および秋田県象潟町での第2回「初期医療ないし住民参加の医療」に引きつづいて,5月下旬岐阜県郡上郡において2次保健医療体系のあり方として「保健所のあり方と地域中核病院の活動」に関する第3回ワークショップが行われた.指導助言者として国立長崎中央病院副院長の岩崎 栄氏をはじめ,倉橋理事ほかNIRA関係者,青森県から広島県にいたる9県の行政関係者が参加し,地元から地域医師会長,保健所長,へき地中核病院長等が特別参加した.
岐阜県郡上郡は人口約5万で7ヵ町村よりなり,地域医師会も保健所も管轄区域が一致しており,行政活動もまとまり易いためか,し尿処理事業,消防業務,医療業務等に一部事務組合による広域行政活動が行われている.特に,医療の面では医療需要の増大,医学の高度専門分化,高額医療機器の出現,医師の漸減と高齢化の中で,住民はじめ医師会や行政関係者に危機感が生まれ,10数年前に設立運営されていた医師会立病院の公立整備構想が関係者により立案された.
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