特集 医師会の地域社会活動
国レベルにおける医師会の地域社会活動
勝沼 晴雄
1
1杏林大学・医学部,東京大学
pp.4-7
発行日 1979年1月15日
Published Date 1979/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205748
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■近代医療のための地域医療
与えられたこの題目は,具体的には「日本医師会の地域社会活動」ということで,紙数の限りにおいて述べさせて頂きたい.
昭和32年,現行の健康保険法の全面改正が公布され,続いて昭和33年に国民健康保険法の全面改正が公布されて,昭和36年4月1日から実施された,いわゆる国民皆保険のための重要な準備が行われたわけである.この間昭和33年には,甲表・乙表の二本立制度が生まれたことは,日本の医療保険史において極めて重要なポイントになるが,そのほか国民健康保険法における療養担当規則は健康保険法の考え方から大きく脱皮して,21世紀の医療につながるポイントを打ち出したという意味で,本質的な意義をもつ重要事項であった.この二つの重要事項の実現については,当時の日本医師会が大規模な地域社会活動を含めて日本医療のため大活躍をしたことは,識者の常に思い起こすところである.
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