特集 新しいヘルス・ボランティア
地区保健組織活動にボランティア像を探る
新井 京子
1
1生活と教育の会『生活教育』(月刊)
pp.374-379
発行日 1978年6月15日
Published Date 1978/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205620
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公衆衛生行政の圧迫点への働き
長野県下には,15市・25町・39村に保健補導員会,健康推進委員会,母子保健委員会などの名称をもつ,地区保健組織活動がある.この活動は国民健康保険事業とともに推進され,県下自治体の65%を占める市町村が支持してきた.このことは,行政補完型という評を免れがたいものとしている.しかし,こうした地区保健組織活動とのよい提携をはかり,住民の健康を高めた実績によって公認の評価を受けた市が3つある.
保健文化賞を受けたその1つである須坂市は,保健婦主導型から脱皮して,昨年,保健補導員会20週年記念行事を主婦達の手で行った.健康スローガンを大書したプラカードをもって市中を行進する各町内主婦層を,須坂市民は初めて見たのである.また,佐久市は医師主導型から会の自主行動へと転換する努力の最中であり,飯田市は都会化する中で,開業医数の増加と歩調を合わせるかのように活動が低迷している.
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