特集 第12回社会医学研究会
課題
医療問題と保健医療従事者
前田 信雄
1
,
小野 昭雄
2
1国立公衆衛生院
2岡山大学医学部衛生学教室
pp.747-755
発行日 1971年12月15日
Published Date 1971/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204392
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国民,患者による医学・医療の告発,医療従事者による内からの医学・医療の告発が全国にいたる所で,あらゆる階層から行なわれていることはすでに周知のごとくである.しかし,これらの告発を受けて,そこからいかに自己批判的な実践を行なっていくべきかということについての明確な方向性が医療従事者自身から出されているとはいえず,むしろ,告発者自身が自己批判した医療従事者に実践の道筋を再度提出せざるを得ない状況に至っているのが現状といえよう.
昨年の社医研においても,医療問題が取り上げられたとはいえ,今後の実践について具体的な展望はほとんど提出されず,したがって,研究会の中で出された問題点が,ただ問題点としてしか認識されず,実践的な課題をそにから導き出すものとはいえない傾向があった.
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