特集 歯科口腔保健を巡る話題
口臭の臨床と公衆衛生
川口 陽子
1,2
1東京医科歯科大学大学院健康推進歯学分野
2東京医科歯科大学歯学部附属病院息さわやか外来
pp.122-125
発行日 2013年2月15日
Published Date 2013/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102660
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はじめに
「お口のエチケット」として,口臭予防に対する人々の関心が高まっている.そのため,巷には口臭に関するさまざまな情報が氾濫しており,予防効果を謳っている口臭ケア製品も数多く市販されている.しかし,その中には科学的根拠のないものも多い.近年,においを検査する測定機器が開発されたことで,口臭に関する研究は著しく進歩し,口臭の診断・治療・予防法が明らかになってきた1~3).口臭の発生には,医科・歯科領域の疾患が関与しているが,90%以上は口腔内に原因があることが明らかになっている.現在,わが国にあるすべての歯科大学(歯学部)附属病院には,口臭専門外来が設置されている4).
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