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編集後記
伴 大輔
pp.136
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.134467030300020136
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2024年10月より,東京科学大学(旧東京医科歯科大学)肝胆膵外科学分野の教授を拝命いたしました.先輩方からは「教授になると多くのことが変わる」と聞いておりましたが,予想以上に慌ただしい日々が続いており,限られた時間を有意義に使わなくてはと改めて身を引き締めております.
新たな立場となり,最も大きく意識が変わったのは,後進の育成に対する責任です.教室員や大学院生が大学に所属し学ぶことで何を得るのかを常に考えさせられます.専門医試験や手術の技術など,目の前の臨床に拘泥しがちですが,実際には未解決の研究課題がいまだ数多く残されています.不確実な医療の中で最善の方法を模索し,真理を追究するためには,やはり論文執筆を通じて得られる学びが大きいと感じます.ある先輩が「外科医は論文を書くときにしか勉強しない」と仰っていましたが,まさに至言だと思います.

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