今月の特集 心アミロイドーシス
扉
涌井 昌俊
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1慶應義塾大学医学部臨床検査医学
pp.1327
発行日 2025年12月15日
Published Date 2025/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200690121327
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心アミロイドーシスをはじめアミロイドーシスは,その知名度に比して診断は必ずしも容易ではなく,治療も困難で手ごわい疾患として認識されています.診断に直結する特異的な症状や検査スクリーニング異常に乏しく,非特異的症状や検査異常からあえてアミロイドーシスの可能性を思い浮かべることが診断契機となります.そこから始まる精査を経ても確定診断に至らないこともしばしばです.しかし,近年の基礎知見と臨床研究の成果により,診断と治療の地平に新たな光が照らされはじめています.分子診断と分子標的療法の進歩が診療のブレークスルーにつながるのはアミロイドーシスも例外ではありません.
本特集では「心アミロイドーシス」というテーマのもとで,各分野領域の第一線で活躍されている方々に解説いただきました.“古くて手ごわい疾患”から“古くて新しい疾患”に変わりつつあるアミロイドーシスのアップデートにつながれば幸いです.

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