特集 見せましょう! 外科治療における栄養療法の底力
扉
pp.381
発行日 2025年4月20日
Published Date 2025/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698570800040381
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外科治療を支える栄養療法は,縫合不全など術後合併症の治療(守り)から進歩した.近年では,術前だけでなく術後に生じた低栄養やサルコペニア・サルコペニア肥満などがさまざまな外科治療の予後不良因子であることが明らかにされ,肥満の影響も論じられている.したがって,これらの栄養学的リスクのある患者を術前から見つけて計画的に行う(積極的な「攻め」の)栄養療法さらに運動療法が,予後を向上させる可能性がある.また,診療報酬改定で世界共通のGLIM基準による低栄養診断が推奨され,周術期でもこれを指針にした栄養療法が今後求められる.特に消化器癌では,術前だけでなく術後の薬物/放射線治療の機会が増加し,一連の集学的治療の期間を周術期と考えて,初診時からの継続した栄養療法が必要になった.一方で,低侵襲内視鏡外科手術やERASなど術後早期回復プログラムの普及により,ややもすると外科治療における積極的な「攻め」の栄養療法介入の必要性が認識されないことが危惧される.

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