特集 がんゲノム医療の現状と展望
がん診療の最前線~ゲノム医療、個別化治療、臨床試験~ SCRUM-MONSTARプロジェクトの軌跡と展望
橋本 直佳
1
,
中村 能章
2
1国立がん研究センター東病院 医員
2国立がん研究センター東病院医薬品開発推進室部門国際研究推進室長/消化管内科/トランスレーショナルリサーチ支援室
キーワード:
個別化治療
,
がんゲノムスクリーニング
,
マルチオミクス
,
微小残存病変
,
人工知能
Keyword:
個別化治療
,
がんゲノムスクリーニング
,
マルチオミクス
,
微小残存病変
,
人工知能
pp.21-26
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.41.02_0021-0026
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SCRUM-Japanは、2015年に始動した産学連携がんゲノムスクリーニングプロジェクトである。肺がんに対するLCSCRUM-Asiaとその他悪性腫瘍に対するSCRUM-MONSTARで構成されており、本稿では後者について詳述する。SCRUM-MONSTARは、消化器がんを対象とするGI-SCREENから、リキッドバイオプシーを活用したGOZILA、さらに全悪性腫瘍を対象にマルチオミクス解析を行うMONSTAR-SCREENへと発展を遂げている。また、治癒切除可能な固形がんにおいて微小残存病変の評価を行うCIRCULATE-JapanやCOSMOS研究も進行中である。これら研究から得られた豊富な臨床・ゲノム情報は、最先端の統合データベースに格納されて人工知能を用いた解析がなされ、効果的な薬剤を患者のもとに迅速に届けるという理念のもと、新たな診断法や治療薬の開発へと結び付けられている。「KEY WORDS」個別化治療,がんゲノムスクリーニング,マルチオミクス,微小残存病変,人工知能
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