特集 Choosing Wisely 内科医の賢明な選択とは
各論
高齢者領域におけるトピック
原田 拓
1
1練馬光が丘病院総合診療科総合診療部門
キーワード:
老年医学
,
認知症
,
せん妄
Keyword:
老年医学
,
認知症
,
せん妄
pp.505-509
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000756
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
医師と患者が問うべき10のこと
1.進行期認知症患者に経管栄養の使用を推奨しない.
2.認知症の行動・精神症状に第一選択で抗精神病薬を使用しない.
3.糖尿病患者の血糖管理目標は患者のケアの目標,健康状態,予後に応じて決める.
4.不眠,興奮,またはせん妄の治療の最初の選択肢として,ベンゾジアゼピンや他の鎮静薬の使用を避ける.
5.無症候性細菌尿の治療をしない.
6.認知症の治療でコリンエステラーゼ阻害薬を処方する際は,認知症状の改善と消化器の有害な影響を定期的に評価する.
7.予後や過剰診断や過剰治療のリスクを考慮せずに,乳癌,大腸癌,前立腺癌,または肺癌のスクリーニングをすすめない.
8.高齢者の食欲不振の治療のために食欲増進薬の処方や高エネルギーサプリメントの使用を避け,代わりに,社会的なサポートや食事の提供を支援し,患者の目標とゴールを明確にする.
9.薬物療法を行う前に薬物のレビューを実施する.
10.せん妄をもつ入院患者の行動を管理するために身体抑制を使用しない.
Copyright © 2024, SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.