統計
二次性骨化を認めた皮膚腫瘍 当教室における集計
石川 真郷
1
,
山本 俊幸
1福島県立医科大学 皮膚科学教室
キーワード:
ケラトアカントーマ
,
汗腺腫瘍
,
基底細胞腫
,
血管腫
,
脂肪腫
,
腺腫-多形性
,
皮膚腫瘍
,
母斑-色素性
,
角化症-脂漏性
,
毛母腫
,
汗孔腫
,
皮膚骨腫
Keyword:
Carcinoma, Basal Cell
,
Hemangioma
,
Lipoma
,
Keratoacanthoma
,
Nevus, Pigmented
,
Adenoma, Pleomorphic
,
Skin Neoplasms
,
Sweat Gland Neoplasms
,
Keratosis, Seborrheic
,
Pilomatrixoma
,
Poroma
pp.735-739
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016339123
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二次性骨化を認めた皮膚腫瘍について検討した。約13年間に病理診断で骨組織を認めた皮膚腫瘍25例(男性6名、女性19名、22~86歳)を対象とした。部位は頭部・顔面が最多で22例、次いで頸部2例と、頭頸部が多くを占めた。その他に前胸部が1例であった。基礎疾患は、高血圧症、重症筋無力症、有棘細胞癌、乳癌などさまざまで、特定の疾患が多い傾向はみられなかった。先行する皮膚疾患は、母斑細胞母斑が14例と最多で、基底細胞癌が3例、石灰化上皮腫が2例、皮膚混合腫瘍、脂肪腫、脂漏性角化症、血管腫、エクリン汗孔腫、ケラトアカントーマがそれぞれ1例であった。悪性腫瘍が先行した3例で、いずれも基底細胞癌であった。骨組織は多くの症例では単発であったが、複数個出現した例も散見した。先行病変と骨組織の距離は、先行病変よりもやや離れた位置に骨組織が出現することが多かった。骨組織は、軟骨様の石灰化基質が主体の骨組織や、骨基質のみのもの、内腔に脂肪組織を形成しているものなどさまざまであった。骨組織周囲には線維芽細胞や組織球が多くみられ、形質細胞が混じることもしばしばみられた。
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