特集 学んでおきたい遺伝学的検査と遺伝カウンセリング
各論 遺伝カウンセリングの実践
遺伝情報と心理的影響
米井 歩
1,2
,
吉津 紀久子
3
Ayumi Yonei
1,2
,
Kikuko Yoshizu
3
1大阪大学医学部附属病院遺伝子診療部
2大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
3京都府立医科大学大学院医学研究科医学生命倫理学/人文・社会科学教室
pp.219-223
発行日 2026年2月1日
Published Date 2026/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002870
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はじめに
医療における遺伝学的検査は,疾患の診断,予後予測,治療法の選択などにおいて重要な役割を担うようになってきた。一方で,そこで得られる遺伝情報には,生涯にわたって変化しないという不変的な側面があると同時に,その臨床的意味づけが時代や知見の蓄積とともに変化しうるという,曖昧性や不確実性も併せもつ特性がある1)。このような遺伝情報は,クライエント(CL)やその家族の人生や価値観に,長期的かつ深い影響を及ぼす可能性を秘めており,ほかの医療情報とは異なる性質をもつものである。したがって,遺伝学的検査前/後での遺伝カウンセリングが重要であり,遺伝カウンセリング担当者はCLが遺伝情報をどのような心理的過程のもとで受け止め,受け容れていくのか,そのプロセスをあらかじめ想定し,適切に支援を準備することが不可欠である。

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