Japanese
English
特集 尿細管と腎線維化
【腎線維化を理解するための基礎】
尿細管と間質の構造と機能
Renal tubules and interstitium:the morphology and function
大庭 梨菜
1,2
,
長瀬 美樹
1
OBA Rina
1,2
,
NAGASE Miki
1
1杏林大学医学部 肉眼解剖学教室
2東京慈恵会医科大学 腎臓・高血圧内科
キーワード:
解剖学
,
尿細管
,
間質
,
線維芽細胞
,
樹状細胞
Keyword:
解剖学
,
尿細管
,
間質
,
線維芽細胞
,
樹状細胞
pp.822-828
発行日 2022年12月25日
Published Date 2022/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000543
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はじめに
尿細管間質は腎臓内でしばしば過小評価されている部位であるが,腎機能や腎臓病の進行において非常に重要である。1970年代ですでに,腎機能は糸球体病変の重症度よりもむしろ尿細管間質病変と相関することが報告されている1)。尿細管間質の微小環境は,複雑な構造と機能を有している。尿細管間質に影響する線維化因子・炎症因子が腎臓病進行の主要な決定因子であり,線維化・炎症による不適切な組織修復から進行性のネフロン喪失に至り,この過程はすべての腎臓病に共通するfinal common pathwayである2)。
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