特集 子どもの栄養-未来を見据えて
COVID-19母体児への母乳栄養
森沢 猛
1
,
西巻 滋
1加古川市民病院機構加古川中央市民病院
キーワード:
ウイルス抗体
,
凍結保存
,
妊娠合併症-感染性
,
母乳栄養
,
予防接種
,
感染症垂直伝播
,
母子同室ケア
,
COVID-19
,
COVID-19ワクチン
Keyword:
Breast Feeding
,
Antibodies, Viral
,
Cryopreservation
,
Vaccination
,
Pregnancy Complications, Infectious
,
Infectious Disease Transmission, Vertical
,
COVID-19
,
COVID-19 Vaccines
,
Rooming-in Care
pp.1931-1934
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2022069664
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<Key Points>(1)母乳中のSARS-CoV-2は、存在していないか、存在しても頻度はわずかと考えられる。(2)SARS-CoV-2 RNAが母乳中に存在していたとしても感染性は確認されていない。(3)母子同室や感染対策をしたうえでの直接授乳がSARS-CoV-2の感染の危険性を増加させるとはいえない。(4)退院後の母乳育児も感染のリスクと考えられない。(5)母乳中には中和抗体が含まれており、母乳栄養の長期にわたる感染防御効果が示唆される。(6)母乳の冷凍効果については結論づけられていない。(7)COVID-19流行下でもほとんどの医療組織(WHO、UNICEF、CDC、AAP、イタリア)は飛沫感染によるウイルス感染対策が十分にできていれば母子同室、母乳栄養の開始・継続は可能としている。(8)COVID-19ワクチンは母乳栄養を妨げない。
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