研究
当科における急性陰囊症症例の検討
今治 玲助
1
,
藤解 諒
,
西田 翔一
,
向井 亘
,
佐伯 勇
,
尾山 貴徳
1広島市立広島市民病院 小児外科
キーワード:
陰嚢
,
精巣摘出術
,
超音波診断
,
精索捻転症
,
生殖器疾患-男性
,
精巣上体炎
,
後向き研究
Keyword:
Epididymitis
,
Ultrasonography
,
Orchiectomy
,
Genital Diseases, Male
,
Retrospective Studies
,
Spermatic Cord Torsion
,
Scrotum
pp.522-525
発行日 2019年5月25日
Published Date 2019/5/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2019295360
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急性陰嚢症19例(中央値10歳、1~15歳)を対象に、超音波所見を調査した。その結果、6例で精巣内部エコーが不均一で、精巣内血流がなく、精巣捻転と診断した。精巣内部エコーが均一であった13例中1例は精巣上体腫大を認めず、精巣内血流が消失していたため、精巣捻転と診断し、計7例に緊急手術を行った。7例中3例が精巣摘出術、4例が精巣温存手術となり、発症から受診までの時間はそれぞれ中央値24時間、7時間と有意差を認めた。精巣内部エコーが均一であった13例中12例に精巣上体腫大を認め、うち6例は経過中に精巣頭側にscrotal pearlsが確認され、付属小体捻転症と診断した。Scrotal pearlsは発症後平均18日(6~31日)に確認された。他の6例は精巣上体炎と診断した。急性陰嚢症に超音波検査は有効と考えられた。
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