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特集 忘れてはいけない人獣共通感染症
4.ニパウイルスとヘンドラウイルス感染症
Nipah virus and Hendra virus infectious diseases
加来義浩
1
Kaku Yoshihiro
1
1国立感染症研究所獣医科学部 主任研究官
キーワード:
オオコウモリ
,
BSL4病原体
,
パラミクソウイルス
Keyword:
オオコウモリ
,
BSL4病原体
,
パラミクソウイルス
pp.44-51
発行日 2017年2月25日
Published Date 2017/2/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201703044
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ニパウイルス(Nipah virus:NiV)感染症とヘンドラウイルス(Hendra virus:HeV)感染症はともに1990年代に出現した新興人獣共通感染症である。罹患した動物(ブタ,ウマ)およびヒトで神経症状・呼吸器症状を主徴とする。わが国での自然発生および海外からの輸入症例は報告されていない。NiV,HeVはパラミクソウイルス科へニパウイルス属に属し,オオコウモリを自然宿主としている。本症の対策には,ヒト・家畜と自然宿主(コウモリ類)との無防備な接触を避けること,および公衆衛生・家畜衛生両面でサーベイランス・診断機能を整え,初発段階から連携した対応を取ることが必要である。